ちとせあめ

なごみ(@higuumi753)07th expansion様の作品について、長文になりがちな考察をメインにアップしていきます。新規情報の追加や新たな視点からの考察の結果記事同士が多少矛盾することもあるかと思いますがお目溢し頂ければ幸いです。

キコニア:都雄とジェイデンの対照性

f:id:nagomi753wtc:20200120162835j:image

都雄とジェイデン。キコニアのメインキャラにして相棒同士。二人は一見して「真面目で誠実な都雄と、そんな都雄に懐いてるマイペースなジェイデン」という印象を受ける。

だが冷静によくよく考えてみるとこの二人の性格、そのような一言だけでは説明できない。

顕著に現れているのはフラグメント12。フラグメント12では、うっかりキズナの通知を切っていたジェイデンが都雄を寂しがらせてしまい、慌てて謝罪メールを送るという内容になっている。ジェイデンの返事を待ち続けた都雄の可愛さが表出されているエピソードである。しかし、よーく考え直してみたい。これ「けなげ」なのは果たして都雄だろうか? あんなに返事を待ち望んでいて、ギュンヒルドまで巻き込んだ都雄。ようやくジェイデンからの返事が来た時の対応は?

f:id:nagomi753wtc:20200116110010j:image
f:id:nagomi753wtc:20200116110002j:image
f:id:nagomi753wtc:20200116110007j:image

相手が怒っていないと分かった途端返信もせず気持ち良く 寝 落 ち ! ! !

 

一方のジェイデンは己の過失100%ではないにも関わらず自ら折れている。その上、ギュンヒルドのちょっとしたズルい提案をあえて選択せず、手助けに対しても「はじめの一通は自分で送りたい」という返事。発端は自らのうっかりミスではあるもののめちゃくちゃ誠実でけなげじゃん!? ジェイデンはこの後しばらく都雄ちゃんの返信を待ち続けていたはずである。だって「就寝にはだいぶ早い時間」だし。しかもギュンヒルドも巻き込まれてる。

 

とはいえ都雄の本来の性格は素直であり、使命に従順である。「褒めたり叱ったりするのが得意でリーダーシップに優れてコミュ力が高い」という点は優れたガントレットナイトを養成するための藤治郎からの教育方針に基づくものであろうという点を考えると、これもまた「救世主らしさ」であろう。クソオヤジ扱いしている藤治郎にさえ表立ったワガママは言えずにいるし、進路を決められても大人しく従ってしまう。彼が使命とは全く関係のない動き、つまり都雄がグループの輪や平和を乱しかねないようなワガママを通しまくっているのは、相棒であるジェイデン関係のことだけなのだ。

「救世主である使命」と無関係or使命に逆らう動きを以下に挙げる。

・「お疲れ様大浴場」という名称→キリスト教初期において公衆浴場は「みんなのために穢れを受け入れる聖人にはふさわしくない」とされた

・「別人格と誤認されたくない!」という超個人的な話を大浴場のみんなに愚痴りまくる

ジェイデンから「都雄は小言が趣味のやつ」と言われた直後にグレイヴモウルに対する小言を改める(=使命に逆らう)意のメールを送信(※グレイヴモウルからの言葉を気にしていたにしては返信に対する反応もあまりに薄い)

・緊迫した世界情勢なのに「クリスマスのミャオとのデートをジェイデンが楽しみにしてるぞ」と伝える

(「ジェイデンからの提案であるクリスマスパーティーの開催」はそれ自体は「不真面目な挙動」ではあるものの、おそらく都雄の動きを制限する目的でなされたものであるためグレー)

開幕早々ジェイデンにより「ツンデレ可愛いなあ都雄ちゃんは」と説明がなされ、都雄がちょっとヒネたことを言う性格であることが示唆される。だが戦術こそトリッキーかも知れないが、むしろ都雄の性格は非常に素直である。素直すぎて何でもホイホイ鵜呑みにしてしまって困るほどだ。

つまり「基本は誠実で細やかな気配りができるのにジェイデンのことになるとめちゃくちゃワガママな都雄」と「基本はいい加減だし雑だけど都雄に対しては頑張って誠実に向き合おうとするジェイデン」である。こんなにゴリッゴリにコンビで属性固めてくることある??????? 怖い怖い怖い!!!

 

ついでに、

https://nagomi753wtc.hatenablog.com/entry/2019/12/30/142557

のようにもしもミャオが上位都雄であった場合、CPPの話においてやらかしまくっているのもジェイデンではなく都雄のほうである。ジェイデンは彼なりに誠実に己の感情に向き合おうとしているが、いかんせん鈍感であり、自分の気持ちにさえなかなか気付きにくい描写が至る所で出ている。

駒都雄→「俺は男なのに他人格と混同してムカつく!」と他人まで巻き込んで全力で非難。ミャオ=上位都雄ならばジェイデンが好きということになるが、完全にはぐらかしている。

駒ジェイデン→「ガキンチョと思ってた都雄より大人になった上位都雄のふるまい」を見て無意識下で都雄への意識が変わる。しかしあくまで本来「好き」なのは駒都雄であるため駒都雄にアプローチ。駒都雄からの拒絶と他人の「女の子の人格に惚れたから混同してるのでは?」という指摘を受けて、「そうなのかも!」と誤解。上位都雄にアプローチする。

上位都雄→立場をごまかした上で駒ジェイデンとちゃっかりデートを楽しんだり大好き! とか言ったり駒の自分をからかったりしている。めちゃくちゃエンジョイしてる〜!

二人の性格を考えるとやはりミャオ=ジェストレスよりは圧倒的にありそうなのでは? という確信度が高まってきた。